【税理士が教える!】YouTubeの経費、どこまでOK?経費になるもの・ならないものガイド 

こんにちは!税理士の井上です。

YouTubeで収益をあげて、今や多くのクリエイターが「個人事業主」として活動していますね。
ですが、収入が増えると同時に「この出費は経費にできるの?」「税金の計算が難しそう…」といった悩みを持つ方も多いかもしれません。

この記事では、YouTuberの経費について詳しく解説します。あいまいな判断に迷うことなく自信を持って経費を計算できるように、「経費にできる線引き」をハッキリさせます。

「具体的な例を教えてほしいな」「認識が合っているのか不安だな」と感じている方、ぜひ最後までお読みいただき、ご参考にしてください。

目次

YouTuberが経費をしっかり学ぶべき3つの理由

お金の管理を「面倒な作業だな」と感じる方もおられるかもしれません。しかし、YouTube活動をひとつのビジネスとして考えるなら、経費の知識は成功につながる次の3つのメリットがあります。

1. 所得税を抑え、手元に残るお金を増やすことができる

所得税は、あなたの収入すべてにかかるわけではありません。収入から、活動に必要だった費用を引いた「儲け(所得)」に対してかかります。計算はとてもシンプルです。

儲け(所得) = 収入 - 必要経費

つまり、あなたのYouTube活動に関係する出費を経費として計算すれば、税金がかかる「儲け」が減り、結果として払う税金を少なくすることができます。

2. 将来の税務調査にも自信を持って臨むことができる

経費にしていいかの基準がハッキリしないまま、「多分これも経費だろう」とあいまいな判断で計算し続けると、税務調査が入ったときに間違いを指摘される可能性が高まります。

もし、経費として認められない出費(個人的な買い物など)があると、税金の計算をやり直す(修正申告)必要が出るだけでなく、罰金(過少申告加算税や延滞税、重加算税といったペナルティ)を払わなければならないかもしれません。

正しい知識を身につけ客観的な証拠(レシートや領収書など)にもとづいて経費を計算しておけば、このような不安を取りのぞくことができ安心して動画づくりに集中できますよね。

3. クリエイターから「経営者」へ

チャンネルが大きくなり収入が安定してくると、あなたはただのクリエイターではなく、ビジネスを動かす「経営者」としての視点が必要になります。

「この費用はもっと活動を大きくするための”将来への投資”になっているだろうか?」
これを判断し、お金の流れを把握して適切に使うことで、ビジネスをさらに拡大していくことができるでしょう。

大前提! 税金のルールで考える「必要経費」の基本

レシートがあれば、何でも経費になる」と思っている方、いらっしゃいませんか?

これは大きな間違いです。税金のルールで「経費として認められる」ためには、ハッキリとした決まりがあります。その一番もとになるのが、所得税法で定められた「必要経費」という考え方です。

国税庁によると、「必要経費」とは、次の2つを指します。

  1. 入ってきたお金(収入)を稼ぐために、直接かかった費用(例:商品を仕入れた代金など)
  2. その年に発生した、ものを売るための費用や会社を運営するための費用(業務に関わる費用)

これをYouTuberの活動にあてはめると、「YouTubeの広告収入や企業からの仕事の報酬などを得るために、直接、または間接的に必要だった出費」が経費になる、ということです。

ここで大切なのは、その出費とYouTube活動との「直接的なつながり」です。

あなたが「仕事に必要だ」と感じるだけでなく、第三者から見ても、つまり税務署の担当者などプロの目から見ても、「その収入を稼ぐために必要な出費だった」と納得できる理由を説明できるかどうかが、経費になるかどうかの分かれ道となります。

【具体例で見てみよう!】YouTuberの経費にできるもの25選

YouTuberの活動でかかったお金のうち、経費にできるものの例を一覧表にまとめました。あなたの支払いがこの中のどれにあたるかを確認し、ぜひお役立てください。

費用の種類勘定科目経費計上のポイント・注意点
撮影・編集機材
1. カメラ、マイク、照明、三脚消耗品費 / 器具備品取得価額10万円未満は「消耗品費」。10万円以上は原則「減価償却」が必要。
2. PC、モニター、ストレージ消耗品費 / 器具備品プライベートと兼用する場合は家事按分が必要。青色申告なら30万円未満まで一括経費にできる特例あり。
3. ゲーム機、キャプチャーボード消耗品費 / 器具備品ゲーム実況チャンネルで、事業専用として使用する場合に限る。
ソフトウェア・サービス
4. 動画編集ソフト消耗品費 / 通信費買い切り型は「消耗品費」。サブスクリプション型は「通信費」で処理するのが一般的。
5. BGM・効果音・素材サイト利用料通信費 / 支払手数料月額・年額払いのサービスは「通信費」。買い切り素材は「消耗品費」や「支払手数料」。
6. クラウドストレージ利用料通信費動画データのバックアップなど、事業で利用する分が対象。
企画・ネタ関連
7. レビュー用商品購入費消耗品費 / 仕入高撮影後、私的に使用せず、プレゼント企画(広告宣伝費)や売却する場合に対象となる。高額品は要注意。
8. 「やってみた」企画の材料費消耗品費大食い企画の食材、DIY企画の材料など、動画内で消費されるもの。
9. 撮影用の小道具・背景消耗品費動画の演出にのみ使用するインテリアや装飾品。
出演・外見関連
10. コスプレ衣装など特殊な衣装消耗品費日常的に着用できない、撮影専用の衣装に限る。普段着は経費にできない。
11. 撮影のためのプロのヘアメイク代外注費特定の動画撮影のために依頼した場合。日常的な美容院代は対象外。
人との関わり
12. 動画編集者への業務委託費外注費編集、サムネイル作成、企画などを外部に依頼した場合の報酬。
13. コラボ相手・出演者への謝礼外注費 / 支払手数料請求書や支払いの記録を保管しておくことが重要。
14. コラボ相手との打ち合わせ飲食代会議費 / 交際費業務上の打ち合わせであること。領収書に参加者、目的をメモしておく。
場所・移動関連
15. 自宅の家賃・水道光熱費地代家賃 / 水道光熱費事業で使用する面積や時間に応じて「家事按分」が必須。
16. 自宅のインターネット・スマホ代通信費こちらも家事按分が必要。事業専用回線なら全額経費計上も可能。
17. 撮影スタジオのレンタル代賃借料 / 会議費撮影のために借りたスペースの利用料。
18. ロケ地への交通費・宿泊費旅費交通費撮影や取材が主目的の移動に限る。プライベート旅行のついででは経費にできない。
19. 事務所や機材保管用の駐車場代地代家賃 / 賃借料事業専用で借りている場合。自宅駐車場は家事按分。
宣伝・学習関連
20. チャンネルのWeb広告出稿費広告宣伝費YouTube広告、SNS広告など、チャンネルの認知度向上のための費用。
21. プレゼント企画の景品代広告宣伝費視聴者向けのプレゼントキャンペーンにかかる費用。
22. オリジナルグッズの制作費広告宣伝費 / 仕入高宣伝目的で無料配布する場合は「広告宣伝費」、販売目的なら「仕入高」。
23. 参考書籍、資料代新聞図書費動画制作のためのリサーチや勉強に必要な書籍、雑誌、有料記事など。
24. スキルアップのためのセミナー代研修費撮影技術や動画編集、マーケティングに関するセミナーや講座の参加費用。
25. 税理士など専門家への相談料支払手数料確定申告の依頼や税務相談にかかる費用も事業に必要な経費。

【カテゴリ別】YouTube活動の経費を深掘り!

特に金額が大きくなりがちなものや、「これは経費にできる?」と判断に迷いやすいものについて、さらに詳しく解説していきます。

撮影・編集機材の費用 (カメラ、PCなど)

カメラやパソコンはYouTuberにとって大切な道具です。これらの機材にかかったお金(取得価額)によって、経費の計算方法が変わります。
大切なのは「10万円」という区切りです。

  • 10万円未満の場合:「消耗品費」として、買った年に全額をまとめて経費にできます。
  • 10万円以上の場合: 原則として、「器具備品」として数え、法律で決まっている使える期間(耐用年数)で分けて少しずつ経費にする「減価償却(げんかしょうきゃく)」が必要です。

たとえば、30万円のカメラを買っても、その年に30万円すべてを経費にすることはできず、何年かに分けて経費として計上することになります。ただし「青色申告」をしている人には、嬉しい特例があります。この特例については、この後で詳しくご説明しますね。

ソフトウェア・ツールの利用料 (編集ソフト、素材サイトなど)

動画編集ソフトや素材サイトの利用方法によって、勘定科目が変わります。

  • 買い切り型のソフト: Adobe Premiere Elements(アドビ・プレミア・エレメンツ)のように、一度払えばずっと使えるものは、「消耗品費」として計上します(10万円未満の場合)。
  • 月額/年額を払うサービス(サブスク): Adobe Creative Cloud(アドビ・クリエイティブ・クラウド)やBGM・効果音サイトのように、毎月や毎年お金を払うものは、「通信費」として、支払った期間分を分けて経費にします。

企画・ネタに使う費用 (レビュー商品、食材、小道具など)

「やってみた動画」やレビュー動画は人気がありますが、何を経費にするか慎重な判断が必要です

料理動画で使う食材や、DIY企画で使い切る材料など、動画を作る途中で使ったり、なくなったりするものは、「消耗品費」として経費にできます。

難しいのは、レビュー動画などで使った商品です。特に高いガジェットやブランド品の場合、撮影後にその商品をどうするかが重要になります。

経費として認められやすいパターン:

  • 撮影後に視聴者へのプレゼントとしてあげる(この場合は「広告宣伝費」になります)。
  • 撮影後に中古品として売る(売ったときに出た損や得をきちんと計上します)。
  • 仕事用の道具として保管しておき、他の動画などでも続けて使う

経費として認められないパターン:

  • 撮影後にクリエイターが個人的に使う

税務署は、「動画作りを理由にして、自分の私物を買っているのではないか」と考えチェックします。高い商品を経費にする場合は、使い道をハッキリさせ、「仕事に必要だったこと」を証明できるようにしておきましょう。

衣装・美容の費用

YouTuberにとって「見た目」も大事な要素ですが、衣装や美容にかかるお金を経費にするための判断は、厳しくチェックされます。なぜなら、その費用が仕事のためか、それとも個人的な出費なのか区別するのが難しいからです。

基本として、次のルールで考えましょう。

経費にできる可能性が高いもの:

  • コスプレ衣装や着ぐるみなど、明らかに撮影でしか着ない特別な衣装。これは「消耗品費」として扱います。
  • 特定の動画の企画のためだけに、プロに頼んだ特別なヘアメイク代。これは「外注費」として扱います。

経費にできないもの:

  • スーツやTシャツなど、普段着としても着られる服
  • 普段の生活でかかる美容院代、ネイルサロン代、エステ代、化粧品代。
  • 歯のホワイトニングや美容整形にかかる費用。

「このチャンネルのキャラクターを保つために必要だ」という言い分だけでは、個人的な買い物だと見なされてしまう可能性が高いです。「そのお金を使わなければ、その動画で利益は出なかった」と、誰が見ても納得できるくらい、仕事だけに使ったという証明が求められます。

ゲーム実況にかかる費用 (ゲームソフト、課金、機材)

ゲーム実況をする方にとって、ゲーム機本体、ソフト、コントローラーやマイクなどの周辺機器は、動画作りに直接必要な道具なので、経費として認められます

  • 10万円未満であれば「消耗品費
  • 10万円以上であれば「器具備品

として、前の項目で説明したルールで経費にできます。

判断が分かれやすいのは、ゲーム内での課金(ガチャなど)です。これも「仕事に直接関係しているか」というルールに戻って考えましょう。

経費として認められやすいパターン:

  • 「10万円分ガチャを回してみた」のように、課金すること自体が動画の主な内容になっている場合。

経費として認められにくいパターン:

  • 単にゲームを有利に進めたい、または個人的に楽しむために課金し、そのキャラクターを使って普段通りにプレイ動画を配信する場合。

課金が経費として認められるのは、そのお金を使ったことが動画のテーマになり、利益に直接つながっていると説明できる場合に限られます。企画書や動画の構成案などを残しておくと、「仕事で使った」という証明に役立ちますよ。

外注費・お礼の費用 (編集者、出演者への報酬)

動画の編集やサムネイル作りを他のクリエイターに頼んで支払うお金は、「外注費」として全額経費にできます。また、コラボ動画の出演者にお礼を渡した場合も、同じく「外注費」や「支払手数料」として処理します。

後で問題が起きないように、お願いした仕事の内容を記した書類(業務委託契約書など)を交わしたり、請求書を出してもらったりして、やり取りの証拠をしっかり残しておくことが大切です。

交際費・打ち合わせの費用 (飲食代など)

コラボ相手や企業案件のクライアントとの打ち合わせにかかった食事代などは、経費として計上できます。

  • 純粋な打ち合わせの場合:会議費
  • 相手をもてなす意味合いを含む場合:交際費

どちらの勘定科目を使っても経費にできますが、誰と、何のために食事をしたかを記録することが大切です。

レシートの裏などに、参加した相手の名前や会社名、打ち合わせの目的(例:「〇〇(チャンネル名)さんとコラボ動画の企画会議」)を必ずメモしておきましょう。このひと手間が、税務調査が入ったときに証明になります。

友達や家族との食事代は、たとえ動画の話題が出たとしても、経費にはなりません

移動にかかる費用 (ロケ、取材など)

動画のロケや取材、イベント参加のために使った電車代、飛行機代、ホテル代などは、「旅費交通費」として経費にできます。

ここでも、その移動の「一番の目的」が何だったかが問われます。

  • 大丈夫な例: ある特定の場所を紹介する動画を撮るために、その場所へ旅行する
  • ダメな例: 主に個人的な観光旅行に行った「ついでに」、少しだけ動画を撮った。この場合、旅行にかかったお金の全体を経費にすることはできません

旅行の目的が仕事のためだったと証明できるように、撮影のスケジュール現地で誰と会ったかの記録などを残しておくと安心です。

宣伝にかかる費用 (チャンネルの宣伝、グッズ作り)

自分のチャンネルや動画をもっと多くの人に見てもらうために使ったお金は、「広告宣伝費」として経費にできます。

YouTubeやGoogle、SNSなどに出す広告の費用がこれにあたります。

また、視聴者の方へのプレゼント企画で用意した景品代や、宣伝のために配るステッカーなどのオリジナルグッズを作る費用も、「広告宣伝費」として経費に計上できます。

期末に余った場合は「貯蔵品」として資産計上します。

勉強や情報収集の費用 (本、セミナー参加費)

動画の質を上げたり、新しい企画のアイデアを見つけたりするための勉強(インプット活動)も、仕事に必要な投資です。

  • 本・雑誌・有料のnoteの購入: 動画のネタを探したり、情報を集めたりすることが目的であれば、「新聞図書費」として経費にできます。
  • セミナー・オンライン講座の受講: 撮影や編集のテクニック、マーケティングの知識などを学ぶための費用は、「研修費」として経費に計上できます。

自宅兼仕事場は「家事按分」を活用!

多くのYouTuberの方は、自分の家で動画の撮影や編集をしていますよね。その場合、家賃や電気代、インターネット代といった生活費の一部を、仕事の経費として計算できる「家事按分」という考え方があります。

これは、一つの支払いの中に仕事で使った分個人的に使った分が混ざっている費用について、仕事で使った割合納得できる方法で計算し、その割合分だけを経費として認めるというルールです。

家事按分の対象になる主な費用と計算方法

家事按分では、「なぜその割合なのか」について、誰が見ても納得できるような理由や計算の基準を示すことが求められます。


家賃(地代家賃)

基準: 仕事に使っている部屋の面積

計算例:家全体の面積:80㎡

仕事用スペース(撮影・編集部屋)の面積:20㎡

月々の家賃:150,000円

仕事で使っている割合:20㎡ ÷ 80㎡ = 25%

経費にできる金額(月):150,000円× 25% = 37,500円


電気代・水道代・ガス代(水道光熱費)

基準: 仕事でパソコンなどを使った時間

計算例(電気代):1日の平均仕事時間:8時間

1週間の仕事日数:5日

月々の電気代:15,000円

仕事で使っている割合:(8時間 ×5日) ÷ (24時間 × 7日) = 23.8%

経費にできる金額(月):15,000円 ×23.8% = 3,570円

別の基準)家全体のコンセントの数で分けて計算する方法もあります。
(例:家全体のコンセント20個のうち、仕事で4個使用→ 4 ÷ 20 = 20%)


通信費(インターネット、スマホ代)

基準: 仕事で使った時間日数

計算例:1週間の仕事日数:6日

月々のインターネット料金:5,000円

仕事で使っている割合:6日÷ 7日= 85.7%

経費にできる金額(月):5,000円× 85.7%=4,285円


家事按分の割合は、一度決めたら原則として毎月同じ割合を使います。ただし、仕事の状況が大きく変わったときなどは見直しもできます。税務調査で質問されたときに、計算の理由をハッキリ説明できるように間取り図作業時間の記録などを残しておくと良いですよ。

高額な道具は注意!「減価償却」の仕組みと青色申告の特別ルール

先述した通り、買ったときの値段が10万円以上の道具や設備は、原則として買った年にすべてを経費にすることはできません。「減価償却(げんかしょうきゃく)」をする必要があります。

減価償却とは、高い道具を買った費用を、その道具が使える期間(法律で決められた年数)に分けて、毎年少しずつ経費として計上していく方法です。

減価償却の計算例(定額法)

  • 50万円のカメラ(使える期間は5年)を買った場合
  • 毎年経費にできる金額:500,000円÷ 5年 =100,000円

この例だと、毎年10万円ずつを5年間かけて経費に計上します。

このルールだけを見ると、高い道具に投資しても、その年の税金対策の効果は少ないように見えます。しかし、ここで「青色申告」を選んでいる人だけの特別ルールが登場します。

青色申告をしている人だけ!「少額減価償却資産の特別ルール」

青色申告をしている個人事業主や中小企業は、「少額減価償却資産(しょうがくげんかしょうきゃくしさん)の特別ルール」を使うことができます。

これは、買ったときの値段が30万円より安い道具や設備であれば、使える期間(法定耐用年数)に関係なく買った年にその金額すべてをまとめて経費にできるという制度です。

特別ルールのポイント

使える人: 青色申告をしている個人事業主、中小企業。

対象の道具: 1つあたりの値段が30万円未満の道具や設備(パソコン、カメラ、ソフト、中古車など)。

年間の上限: この特別ルールを使える道具の合計金額は、1年間に300万円までです。

いつまで使える?: 今のルールでは、2026年3月31日までに買った道具が対象です。(延長可能性あり)

たとえば、25万円の高性能パソコンを買った場合、白色申告をしている人なら使える期間(4年)で分けて経費にする必要がありますが、青色申告をしている人なら、この特別ルールを使って買った年に25万円すべてを経費にできます。

この特別ルールは、利益が出た年に合わせて道具に投資することで、支払う税金を抑えられ、手元に残ったお金をまた仕事に活用するという、良い流れを生み出すことができます。これを活用し、ビジネスを成長させていきましょう。

これはダメ!YouTuberが経費にできないお金の具体的な例

経費にすることは支払う税金を抑えるための基本ですが、間違って計上すると罰則(ペナルティ)を受ける可能性があります。次に挙げる例は、原則として仕事の経費にはできませんので、仕事の費用とハッキリ分けておきましょう。

  • あなた個人のためのお金
  • 所得税住民税
  • 国民健康保険料国民年金保険料(これらは経費ではなく、「社会保険料控除」という別の仕組みが使えます)。
  • 個人的な食事代、趣味の費用、家事按分をしていない家賃や電気代など。
  • 罰金や反則金交通違反の反則金や、税金を納めるのが遅れたときの延滞税など。
  • 一緒に暮らす家族への支払い同居している家族に支払う家賃や給料(ただし、「青色事業専従者給与」という特別な届出をしている場合を除きます)。

経費にするために必ずやってほしいことと注意点

最後に、ここまで学んだ知識を活かして、正しく経費を計上するために必要な行動をまとめました。


1. 証拠の書類(レシートや領収書など)は必ず残しておく

経費にするための一番大切なルールは、そのお金を使ったということを証明できる客観的な証拠があることです。レシートや領収書、クレジットカードを使ったときの明細、請求書などは、捨てずに残しておきましょう

電車代など、領収書が出ない場合は、「出金伝票(しゅっきんでんぴょう)」に、日付、金額、どこからどこまで使ったか、何のための費用かなどを記録しておけば、領収書の代わりにすることができます。

2. 確定申告が必要になる基準を知る

YouTuberとして得た利益(所得)の金額によって、確定申告をする義務があるかどうかが決まります。

  • 専業YouTuber(本業として活動している人):
  • 1年間の利益(収入から経費を引いた金額)が、48万円を超える場合。
  • 事務所に所属し、給与という形で受け取る金額が2,000万円を超える場合。
  • 副業YouTuber(他に会社などからの給料がある人):
  • 給料以外の仕事の利益(YouTubeの利益など)の合計が、1年間に20万円を超える場合。

3. 毎日の帳簿付けを習慣にする

確定申告の時期になってから、1年分のレシートをまとめて処理するのは大変な作業で、経費のつけ忘れミスの原因になります。会計ソフトなどを使い、お金を払ったその都度記録する習慣をつけましょう。

まとめ|正しい経費の知識で、安心してクリエイター活動に集中しよう

この記事では、YouTuberの経費について、税金の基本的なルールから、具体的な費用の判断基準、そして家事按分減価償却といった応用的な知識まで解説しました。

大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • 経費の判断基準は「仕事と直接関係しているか」: 誰かに「なぜそれが必要だったのか」をきちんと説明できるかが重要です。
  • 家事按分は強力な節約ツール: 自宅で活動することが多いYouTuberは、家賃や電気代などを納得できる基準で仕事の経費にしましょう。
  • 高い道具は「減価償却」が基本: ただし、青色申告の「特別ルール」を使えば、30万円未満の道具は買った年にすべて経費にできます。
  • 証拠の保管が何より大切: レシートや記録がなければ、経費として認めてもらえません!

もし、ご自身の経費の判断や税金の申告に少しでも不安が残る場合は、私たちほまれ税理士法人にお気軽にご相談ください。クリエイターの皆様が安心して創作活動に集中できるように、専門家として全力でサポートいたします。

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この記事を書いた人

税理士/近畿税理士会所属/税理士登録年2005年/登録番号102807/会計システムの開発エンジニアとしてキャリアをスタート。その後、大阪市内の税理士法人での勤務を経て2005年に税理士として登録し、個人事務所を開業。法人化などを経て、現在はほまれ税理士法人の代表を務める。 「後世に誇れる仕事をする」を理念に、これまで2,000社以上の顧問先を支援。企業のライフステージに合わせた総合的なコンサルティングを提供している。

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