「損害賠償金=非課税」という誤解が招く、見過ごせない税務リスク
こんにちは!税理士の井上です。
「損害賠償金は税金がかからない」と、多くの方が思っているかもしれません。しかし、そうではないケースもあるのです。もし間違ったまま処理をしてしまうと、後から予想外の税金を払うことになったり、税務署から間違いを指摘されたりする危険性があるため、注意が必要です。
税金を決める世界では、そのお金が「損害賠償金」という名前かどうかではなく、「何のための補償なのか」という中身で、税金がかかるかどうかが決まります。
損害賠償金の税金のルールを間違えて処理してしまうと、税務署の調査が入ったときに、追加の税金(ペナルティ)を払わなければならないという厳しい罰則を受けることになりかねません。特に、個人で事業をしている方や会社にとっては、この判断はとても難しく、専門的な知識が求められるポイントです。
このコラムでは、国税庁の見解や法律(所得税法・法人税法など)にもとづき、「損害賠償金と税金」の複雑な関係をわかりやすく解説します。個人、個人事業主、会社が賠償金を受け取ったり、支払ったりしたときに、どのような税金の手続きが必要かを、具体的な例を交えながらお伝えします。
損害賠償金に税金はかかる?知っておくべき「中身」の判断基準
損害賠償金に税金がかかるかどうかを理解する上で大切なのは、そのお金が「何に対する補償なのか」という本当の理由(中身)をしっかり見ることです。税金では、「損害賠償金」という名前よりも、そのお金が経済的にどんな意味を持つかという点に注目するからです。
個人の大原則:マイナスをゼロに戻すお金は「非課税」
個人が損害賠償金をもらっても原則として税金がかからないのは、はっきりしています。
その理由は、このお金が、儲けるためのものではないからです。あくまで、受けた損害を埋めて、被害がなかった元の状態に戻すために支払われます。
税金は、財産が増えた「儲け(所得)」に対してかかります。そのため、マイナスをゼロに戻すという役割を持つ損害賠償金は、「儲け」とは見なされないのです。
この原則は、法律にもしっかり書かれています。
所得税法の第9条や、その詳しいルールを定めた所得税法施行令の第30条では、「ケガや病気で受けた損害」や「事故などで財産に加えられた損害」に対して受け取る損害賠償金は、税金がかからない所得(非課税所得)であると定められています。
また、過去の裁判の判例(大阪地裁 昭和54年5月31日判決)でも、損害賠償金が非課税になるのは、「受けた心や財産の損害を補う性質のお金であり、原則として受け取った人に利益をもたらさないからだ」と示されており、この考え方は裁判でも認められています。
注意!税金がかかることになる「3つの例外パターン」
原則として税金がかからない損害賠償金ですが、税金の公平さを守るためや不当な節税を防ぐために、特別な例外ルールがあります。このルールは、「損害賠償金」という名前でも、実際には「利益(儲け)」と同じだと見なされる場合に適用されます。
例外1:本来の収入を埋め合わせるもの(収入の補填)
もし損害賠償金が、本来なら入ってきたはずの課税対象となるお金(事業の売上や給料など)の代わりとして支払われる場合、その賠償金にも同じように税金がかかります。
これは、失われた収入に税金がかかるはずだったのだから、その埋め合わせのお金にも税金をかけるのが公平である、という考え方によるものです。
例外2:経費として認められる費用を埋め合わせるもの(必要経費の補填)
このルールは、特に事業をしている人(個人事業主や会社)にとって非常に大切で、「二重に得をする」のを防ぐためのものです。
もし、事業者が経費にした(またはこれから経費にする)費用について損害賠償金を受け取った場合、この賠償金は「収入」として税金がかかることになります。
そうしないと、「経費で税金を減らした」上に「賠償金を非課税でもらった」という、二重のメリットが生まれてしまうからです。これを防ぐために、経費の穴埋めとなる賠償金は、税金がかかる利益(所得)として扱われるのです。
例外3:商品やサービスのお金と同じ「対価性」があるもの
損害賠償金や違約金という名前で受け取ったお金でも、その中身が、物やサービスを売った代金(手数料など)と同じだと見なされる場合は、税金がかかります。これは、特に消費税を計算する上で非常に大切な判断ポイントになります。
これらの大きなルールと例外の背景には、「税金が公平であるべき」という考え方があります。税金の手続きが目指すのは、もし損害などのトラブルが起きなかった場合と、税金の面で差が出ない状態にすることです。
損害を受けた人が不当に儲けることも、不利益を被ることもないように、これらのルールが作られているのです。
【個人・個人事業主】損害賠償金を受け取った時の税務処理
個人や個人事業主が損害賠償金をもらったとき、そのお金が何のための補償かによって、税金がかかるかどうかが大きく変わります。
ここでは、具体的なケースを挙げながら、税金がかからない非課税になる場合と、確定申告が必要な課税対象になる場合を、詳しく見ていきましょう。
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確定申告が不要な「非課税」ケース(慰謝料・休業損害など)
次のような損害賠償金は、これまでの原則のとおり非課税になり、確定申告をする必要はありません。
心と体への損害に対する賠償
交通事故、暴行、名誉毀損などの不法行為で受けた精神的・肉体的な苦痛に対する慰謝料や治療にかかった費用などは、代表的な非課税の損害賠償金です。
会社員などの休業補償(休業損害・逸失利益)
会社員(給料をもらっている人)が、事故でケガをして働けなかった分を補償されるお金(休業損害や逸失利益)は、非課税です。
事業に使っていないものへの損害に対する賠償
個人的に持っている車や家財道具など、仕事に使っていない財産が突然の事故で壊れたりした場合に受け取る賠償金は非課税です。
社会的に見て妥当な見舞金
損害に対して支払われる見舞金も、常識的に見て適切な金額であれば非課税になります。ただし、その金額が実際には収入の補填であったり、仕事やサービスへの支払いだと判断される場合は、税金がかかることがあるため注意が必要です。
確定申告が必要な「課税」ケース(事業所得・一時所得)
一方、次のようなケースで受け取る損害賠償金は、「儲け(所得)」と見なされ、確定申告をしなければなりません。どの「所得」に分類されるかで計算方法が変わるため、ここが大切なポイントです。
事業所得となるケース
個人事業主が受け取る損害賠償金のうち、仕事(事業)に関係するものは、その多くが事業所得として税金がかかります。
売上の補償(逸失利益):事故やお店が壊れたことなどが原因で、営業できなかった間の売上が減った分を補償するお金は、本来なら入るはずだった売上と同じものとして、事業所得の収入となります。
商品(棚卸資産)の損害 :配送中に商品が壊れたなど、在庫(棚卸資産)の損害に対して受け取る賠償金は、その商品を売ったときに得られたはずの売上と同じものだと考えられるため、事業所得の収入となります。
経費の埋め合わせ(必要経費の補填) :お店の修理期間中に一時的な店舗を借りた家賃の補償など、仕事で使う経費を埋め合わせるために受け取った賠償金は、二重の利益(経費計上と非課税)を防ぐために、事業所得の収入となります。
一時所得となるケース
一時所得とは、本業ではない、臨時で入ってきたお金のことで、他のどの収入の分類にも入らないものを指します。
代表的な例:会社員(給与所得者)が、勤めている会社ではない第三者(例:事故を起こした側の保険会社)から、働けなかったことによる給料の減り分(逸失利益)の補償を直接受け取った場合、これは一時所得に当てはまる可能性があります。
計算方法:一時所得は、税金を計算する上で受け取る人にとって有利になる計算方法が使われます。税金がかかる金額は、次の式で計算します。
課税される金額 =
(受け取った合計金額) – (その収入のために使った費用) – (特別に引けるお金(最大50万円))
贈与税や相続税が関わってくる特殊な状況
贈与税:損害賠償金や慰謝料として受け取った金額が、社会通念上と比べてあまりにも高額な場合、多すぎる部分は、実質的に「贈与」されたものだと見なされます。
その結果、超えた部分には贈与税がかかる可能性があります。
相続税:損害賠償金を受け取る権利が確定した後に、本人が受け取る前に亡くなった場合、その権利は財産として相続の対象となり、相続税がかかることがあります。
ただし、被害者の死亡によって遺族が直接受け取る慰謝料は、遺族自身の権利にもとづくもので、相続財産にはなりません。この慰謝料は遺族自身の非課税の収入として扱われますので、上のケースとは区別が必要です。
表1:個人が受け取る損害賠償金の課税関係まとめ
| 具体例・損害の種類 | 受取人 | 課税・非課税 | 所得区分(課税の場合) | 注意点・根拠 |
| 交通事故による慰謝料・治療費 | 給与所得者・個人 | 非課税 | – | 心身への損害に対する補填 |
| 交通事故による休業損害(給与所得者) | 給与所得者 | 非課税 | – | 心身への損害に基因する収益の補償 |
| 個人所有の自動車の修理費 | 個人 | 非課税 | – | 突発的な事故による資産への損害 |
| 事故による営業休止での売上減少補償 | 個人事業主 | 課税 | 事業所得 | 収入の補填(所得税法施行令94条) |
| 配送中の商品が破損したことへの補償 | 個人事業主 | 課税 | 事業所得 | 棚卸資産の損害(所得税法施行令94条) |
| 仮店舗の賃借料の補償 | 個人事業主 | 課税 | 事業所得 | 必要経費の補填(所得税法施行令30条) |
| 社会通念を超える高額な慰謝料 | 個人 | 一部課税 | 贈与税 | 相当額を超える部分が贈与とみなされる |
【法人】会社が損害賠償金を受け取った時のルール
会社(法人)が損害賠償金を受け取る場合の税金の手続きは、個人の場合とは大きく異なります。個人に適用される「非課税」のルールは、会社には原則として適用されないからです。
原則はすべて「益金(会社の儲け)」として扱う
会社(法人)には、個人に適用される非課税の理由となる「心身」が存在しません。
そのため、会社が受け取る損害賠償金は、何という名前で受け取ったかにかかわらず、会社の財産を増やす利益だと見なされ、原則として法人税を計算する上での「儲け(益金)」に含められます。
会計の処理では、多くの場合「雑収入」といった名前で、会社の収入として帳簿に記録することになります。
いつ計上する?「権利確定主義」のタイミングに注意
会社にとって、損害賠償金の税金で一番大切で難しいのは、「いつの年度の収入にするか」というタイミングです。会社の税金ルールでは、基本的に「権利確定主義」という考え方を使います。
これは、原則、その賠償金を受け取れる権利が法的に決まって、金額も計算できる状態になった日の年度に、収入として記録しなければならないというルールです。ただし、実際の入金日で収益計上することも可能です。
具体的には、次のようなタイミングが「権利確定日」となります。
- 相手と賠償金額が合意した示談書にサインした日
- 裁判で賠償金額が決まった判決が確定した日

損害賠償金を「支払った」場合、経費(損金)にできるか?
損害賠償金を支払う側になった場合、その支払ったお金を経費(個人事業主は必要経費、会社は損金)として計上できるかどうかが問題になります。これも、一定のルールを満たさなければなりません。
経費にするための2つの条件:業務関連性と故意の有無
個人事業主も会社も、損害賠償金を経費として計上するには、基本的に次の二つの条件を両方満たす必要があります。
- 仕事との関連性(業務関連性)損害の原因となった行動が、仕事を進める中で起こったものであること。
- わざとではないこと(故意・重過失がないこと)その行動が、わざと(故意)であったり、ひどい不注意(重過失)によるものではないこと。たとえば、飲酒運転や無免許運転、大幅なスピード違反など、法律を破るようなひどい不注意による事故の賠償金は、たとえ仕事中の事故であっても経費としては認められません 。
役員・従業員の不祥事による賠償金と「源泉徴収」のリスク
会社(法人)が役員や従業員の行為によって生じた損害賠償金を支払う場合、法人税法上の手続きはさらに複雑になります。このルールは法人税基本通達9-7-16で定められています 。
経費(損金)にできるケース
役員や従業員の行為が仕事に関係していて、かつ、わざとやひどい不注意にもとづかない場合、会社が支払った損害賠償金は、「損害賠償金」や「雑損失」といった勘定科目で費用として計上(損金算入)できます。
経費にできないケースと重大な影響
役員や従業員の行為にわざと(故意)やひどい不注意(重過失)があった場合や、仕事とは全く関係ない個人的な行動だった場合、会社が支払った賠償金は会社の経費とは認められません。税務上、この支払いは会社からその行為者である役員・従業員個人へのお金「貸付金」として扱われます。
さらに大切なのは、この「貸付金」を会社が諦めて返済を求めなくなった(免除した)場合です。「もう返ってこない」と判断された金額は、その役員や従業員に対する「給料」や「ボーナス(賞与)」と同じように扱われることになります。
これにより、会社は、その役員や従業員から税金をあらかじめ差し引いて納める(源泉徴収)義務を負うことになります。
さらに、相手が会社役員だった場合、その金額は役員へのボーナス(役員賞与)と同じ扱いになり、会社の経費(損金)にできないというルールに当てはまってしまい(損金不算入規定)、さらに別の税金の問題が発生します。
単に「会社の経費(損金)にできない」というだけでなく、このように後々まで大きな税金の問題を引き起こすことを知っておくのが、とても大切です。
表2:法人が支払う損害賠償金の損金算入判定
| 役員・従業員の行為 | 業務関連性 | 故意・重過失 | 法人の税務処理 | 役員・従業員への影響 |
| 通常の業務上の軽微なミス | あり | なし | 損金算入(費用として処理) | なし |
| 業務中に社用車で飲酒運転事故 | あり | あり | 損金不算入(本人への貸付金として処理) | 法人に対する債務が発生 |
| 上記の貸付金を法人が免除 | あり | あり | 免除額を本人への給与・賞与として処理 | 給与所得として課税される |
| 休日に私用車で事故 | なし | – | 損金不算入(本人への貸付金として処理) | 法人に対する債務が発生 |
消費税の落とし穴|「不課税」と「課税」の境界線
所得税や法人税に加えて、損害賠償金には消費税が関係してくる場合があります。また、離婚や労働問題など、特定の事情がある場合には、特別な税金の手続きが必要になります。
原則:消費税はかからない(不課税)
消費税は、物を買ったりサービスを受けたりした代金など、お金を払う代わりに何かを受け取る取引(対価性のある取引)にかかる税金です。
損害賠償金は、通常、何かを買ったりサービスを受けたりした代わりとして払うお金ではないため、原則として消費税はかかりません(不課税取引)。
例外:消費税がかかるケース
しかし、「損害賠償金」という名前であっても、中身が実際には物やサービスの「代金」と同じだと見なされる場合は、消費税がかかる対象になります。国税庁が示している代表的な例は次のとおりです。
- 壊れた物を相手に渡す場合壊れた商品などを、賠償金を支払った相手(加害者など)に引き渡して、その商品が軽い修理で再利用できるような状態にある場合、その賠償金は「商品を売った代金」と同じように見なされます。
- 特許などの権利を侵害した場合特許権や商標権を侵害されたことでもらった賠償金が、実はその権利を使わせた代金(ロイヤリティ)だと認められる場合。
- 建物を返すのが遅れた場合オフィスを借りた人が、契約期間が終わっても出ていかないときに、大家さん(家主)が受け取る損害金は、実質的に契約が続いている間の家賃と同じだと見なされます。
- キャンセル料キャンセル料のうち、解約手続きのためにかかった事務手数料などのお金には、消費税がかかります。しかし、契約通りなら得られたはずの利益を補償するためのお金(逸失利益)には、消費税はかかりません。
【ケーススタディ】離婚・労働問題・違約金の税務
ケース別の具体的な状況を見て、税金の手続きがどうなるかを解説します。
離婚に伴う財産分与:渡す側に「譲渡所得税」がかかるリスク
離婚の際に発生するお金のやり取りは、税金の上で大きな注意点があります。
慰謝料:精神的な苦痛に対する慰謝料を現金で受け取る場合、原則として非課税です。
財産分与:夫婦の共有財産を分ける清算であるため、受け取る側は原則非課税です(ただし、分ける金額が多すぎて贈与だと見なされる場合を除く)。しかし、財産を渡す側に、予期せぬ税金がかかることがあります。現金ではない、不動産や株など価値が変動する財産を分与した場合、渡す側は、その財産を分与したときの価格で売却したと見なされます。
その結果、買ったときより価格が上がっていた場合、その値上がりした利益(譲渡所得)に対して譲渡所得税がかかってしまうのです。
専門家からのアドバイス
住んでいた家を売ったときに税金が安くなる「3,000万円特別控除」という特別なルールがありますが、これは夫婦の間で財産を渡すときには使えません。
したがって、この特例を使って節税したい場合は、法律上の離婚が成立した後に財産分与を行う必要があります。この財産分与のタイミングを間違えるだけで、税金の支払額が数百万円単位で変わる可能性があるのです。
労働問題:労災給付と会社からの手当の違い
労働に関する問題で受け取るお金にも、税金のルールが関わってきます。
労災保険からの休業補償:仕事中や通勤中のケガなどで、国から受け取る労災保険の給付金は、法律で非課税と決まっています。
会社からの休業手当や見舞金:一方、労働基準法にもとづいて会社が支払う休業手当は給料と同じと見なされ、税金がかかります。また、会社が任意で支払う見舞金なども、実際は給料の穴埋めだと見なされれば、課税対象の所得となる場合があります。
ケース3:契約を守らなかった場合の違約金
契約を途中でやめたときに払う違約金は、消費税のルールを理解する上で良い例になります。
本来なら儲かったはずの利益を埋め合わせるためのものなら、消費税はかかりません(不課税)。しかし、解約のための事務作業への手数料という性質を持つなら、消費税がかかる対象になります。
このように、違約金が「何のためのお金か」という中身によって、税金の手続きが変わってきます。
まとめ:損害賠償金の税務判断で迷ったら専門家へ
損害賠償金と税金の関係は、ここまで見てきたように非常に複雑で、一人ひとりの状況によって結論が大きく変わります。安易に自分で判断してしまうと、後になって税金の問題を引き起こす危険性があります。
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重要なポイントの再確認
名前にとらわれず「中身(実質)」を見る
「損害賠償金」という言葉に惑わされず、そのお金が「何のためのものか」という本当の目的を正確に把握することが一番大切です。
個人の判断基準:「儲けの代わり」かどうか
個人が賠償金を受け取った場合、そのお金が「仕事で入るはずだった収入の代わり」や「すでに経費にした費用の穴埋め」にあたるかどうかが、税金がかかるかどうかを決める一番大切なポイントになります。
会社が意識すべき点:「原則すべて収入」と「計上の時期」
会社がもらう賠償金は、基本的にすべて会社の利益(益金)になります。そのため、「いつの年度の収入として帳簿に書くか」という「権利確定主義」のルールを理解しておくことが、とても重要です。
支払う側の判断基準:「仕事との関係」と「重大な不注意」
賠償金を払った側が、そのお金を会社の経費にできるかどうかは、その問題が仕事に関係しているか、そして賠償金を払う原因を作った人に、わざとではないにしても非常に大きな不注意(重過失)がなかったか、という二点にかかっています。
特殊なケースのリスクを知っておく:
離婚の財産分与や契約のキャンセル料(違約金)など、特別な状況でのお金の手続きには、予想外の税金がかかるという大きなリスクがあることを知っておく必要があります。
損害賠償金に関わる問題に直面したら、まず次の5つの点をチェックしてみましょう。
- あなたはどちらの立場ですか?お金をもらう人ですか?それとも払う人ですか?
- あなたの属性は何ですか?個人(会社員など)ですか?個人事業主ですか?会社ですか?
- (お金をもらう場合)何に対する補償ですか?ケガや心の苦痛ですか?個人の財産ですか?それとも仕事の売上や経費の穴埋めですか?
- (お金を払う場合)仕事中の出来事ですか?原因となった行動は仕事に関係していますか?また、わざとやひどい不注意はありませんでしたか?
- (消費税)実質的に何かの代金になっていませんか?この支払いは、何かサービスや商品を買った代金と同じだと見なされませんか?
これらの問いにはっきりと答えられない場合や、少しでも不安を感じた場合は、必ず税金のプロに相談することをお勧めします。
ほまれ税理士法人では、このような複雑な税務問題についてのご相談を承っております。正しい税務知識にもとづき、適切な対応を行うことが、お客様の大切な資産を守るための第一歩です。確定申告だけのご依頼など、お客様の状況に合わせた柔軟なサービスもございますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

