確定申告の間違い、税務署から連絡はくる? ケース別対処法とペナルティを税理士が完全解説 

「確定申告書を提出したけど、間違いを見つけてしまった…」
「これって、やり直しできるの?」
「税務署から連絡がくるのだろうか?」

やっと確定申告を終えたとホッとしたのもつかの間、間違いに気づき、どうしたらいいのかと不安になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

こんにちは!税理士の井上です。

まずはご安心ください。
確定申告の間違いは、きちんと正しい手順を踏めばやり直しできます。
焦る必要はありません。
大切なのは間違いに気づいた後に、慌てず誠実に対応すること、ただそれだけです。

この記事では、まず「どうすれば間違いを修正できるのか」という具体的な手続きから、「税務署からの連絡パターン」「ペナルティの詳細」、そして「間違いを未然に防ぐためのポイント」まで順を追って分かりやすく解説していきます。

関連記事:2026年最新】税理士が教える!確定申告のやり方を完全ガイド!初心者向けに7ステップで解説 |ほまれ税理士法人


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目次

【結論】確定申告の間違いはやり直し(修正)できます!

状況別の3つの公式手続き

確定申告の間違いを直す方法は、ちゃんとルールが決まっています。
どの手続きになるかは、ポイントが2つあり、「①間違いに気づいたのが申告期限の前か後か」と、「②本来より税金を多く払ってしまったか、少なく払ってしまったか」で変わります。この点を理解しておくことが、ペナルティを避け、負担を最小限に抑えることにつながります。

その前に!知っておきたい「修正できる間違い」と「できない間違い」

具体的な手続きに入る前に、とても大切なことをお伝えします。
実は、確定申告の間違いには、後から「修正できる間違い」と、原則として「修正できない間違い」の2種類があるのです。

① 修正できる間違い(計算ミスや計上漏れなど)

これは、単純な計算ミスや、適用できる控除の記載漏れなどです。
例えば、「医療費の合計金額を間違えた」「生命保険料控除を書き忘れた」といったケースがこれにあたります。これらは客観的な事実と申告内容が異なっている状態なので、後から正しい内容に修正することが可能です。

② 修正できない間違い(選択ミス)

一方、こちらは税金の計算方法や特例の適用について、法律でいくつかの選択肢が認められている場合に起こります。申告時に納税者が自らの意思で特定の有利な方法を選択しなかった場合、後から「やっぱりあっちのほうがお得だったから変更したい」ということは原則として認められません。

これは税法で「当初申告要件」というルールが定められているためです。特に節税効果の大きい特例(租税特別措置法に定められているもの)に多く、最初の申告書でその特例を適用する意思表示をしなければ、認められないのです。

間違いの種類具体例修正できる?
計算ミス・計上漏れ医療費の合計を間違えた、扶養控除を書き忘れたできる
選択ミス65万円の青色申告特別控除の要件を満たしていたのに、10万円で申告したできない
選択ミス住宅ローン控除の初年度適用を忘れて確定申告してしまった原則できない(※)

※住宅ローン控除の初年度適用忘れについては、法律上は修正できませんが、実務上「更正の嘆願」という形で救済されるケースもあります。諦める前に税務署に相談してみましょう。

このように、すべての間違いが同じように扱われるわけではない、ということを念頭に置いて、ご自身の状況がどれに当てはまるかを確認していきましょう。

ケース1:申告期限内に間違いに気づいた場合 →「訂正申告」

確定申告の法定申告期限(所得税3月15日、消費税3月31日)までに間違いに気づいた場合は、「訂正申告」という最も簡単な方法で修正できます。

手続き方法

特別な手続きは不要で、正しい内容で確定申告書一式を再度作成し、税務署に提出し直します。税務署は、申告期限内に同じ人から複数の申告書が提出された場合、最後に提出されたものを正式なものとして受理します。

  • 提出方法e-Taxの場合は、データを修正して再送信します。書面で提出する場合は、新しい申告書の余白に「訂正申告」と赤字で明記し、訂正前の申告年月日と税額を記載しておくと、税務署側での処理がスムーズになります。
  • ペナルティ訂正申告にペナルティはありません。申告期限内であれば、何度でもやり直しが可能です。
  • 添付書類最初に提出した申告書に添付した控除証明書などの書類は、再度提出する必要はありません。

ケース2:申告期限後に「税金を払い過ぎた」と気づいた場合 →「更正の請求」

申告期限を過ぎてから、「税金を多く納め過ぎていた」または「還付されるべき金額が少なかった」ことに気づいた場合は、「更正の請求」という手続きを行います。

手続き方法

「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」という専用の様式を作成し、税務署に提出します。この請求書は、国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等作成コーナー」で作成できます。

  • 提出期限
    原則として、本来の法定申告期限から5年以内です。この期間を過ぎると、たとえ払い過ぎが事実でも還付を受ける権利はありません。
  • 添付書類
    更正の請求を行うには、その請求の根拠となる事実を証明する書類の添付が必須です。例えば、計上し忘れた医療費の領収書や、適用漏れの控除証明書などが該当します。証拠がなければ請求は認められません。
  • その後の流れ
    請求書が提出されると、税務署はその内容を調査・検討します。
    請求内容が妥当であると認められた場合「減額更正」の通知書が送付され、払い過ぎた税金が還付されます。これは自動的に認められるものではなく、あくまで税務署の審査・承認が必要な手続きです。

ケース3:申告期限後に「税金が少な過ぎた」と気づいた場合 →「修正申告」

申告期限後に、「税金を少なく納めていた」または「還付金を多く受け取り過ぎていた」ことに気づいた場合は、「修正申告」を行います。
これが、ペナルティが発生する可能性のあるケースです。

手続き方法

通常の確定申告書(第一表、第二表など)を用いて、正しい税額を計算し直し、「修正申告」として提出します。

  • 提出期限
    明確な期限はありませんが、誤りに気づいたら1日でも早く申告・納税する必要があります。なぜなら、後述する「延滞税」は日割りで加算されていくため、対応が遅れるほど支払う「延滞税」が増えてしまうからです。
  • 納税
    修正申告によって追加で納めることになった税金は、修正申告書を提出した日が納期限となります。
  • ペナルティ
    この修正申告には、追加の本税に加えて、次章で詳しく解説する「延滞税」や「過少申告加算税」といったペナルティが課される可能性があります。

では、税務署から連絡はくる?3つのパターン

確定申告書に間違いがあったとき、税務署から連絡がくるかどうかは、間違いの内容によって変わってきます。「連絡がくるか、こないか」の二択ではなく、いくつかのパターンがあるのです。

税務署からの連絡は、間違いの深刻度合いによって対応が変わってきます。単純なミスであれば電話や文書での指摘で終わりますが、意図的な不正が疑われる場合は、税務調査へと進むことがあります。

パターン1:軽微なミスは電話や「お尋ね」文書で連絡がくる

単純な計算ミスや記載漏れ、添付書類の不足など、税務署側で簡単に確認・修正できる軽微な誤りについては、比較的早い段階で連絡が来ることがあります。

◆電話連絡

税務署の職員から直接電話があり、内容の確認を求められるケースです。
これは最も簡易的な連絡方法で、指摘された内容に従って説明すればその場で解決することもあります。

◆「申告内容についてのお尋ね」文書

電話よりも少し改まった形なのが、「申告内容についてのお尋ね」と題された文書の郵送です。これは、提出された申告書の内容について税務署が疑問点や確認したい事項がある場合に送付されます。
例えば、前年と比較して医療費控除額が急に増えている、扶養控除の対象となる親族の所得が基準を超えている可能性がある、といったケースです。

この「お尋ね」は、法律上「行政指導」に分類され、税務調査とは異なります。

パターン2:申告漏れや不正が疑われると「税務調査」の事前通知がくる

売上の計上漏れや架空経費の計上など、申告内容に悪質性が疑われる場合、税務署は「税務調査」を実施します。これは「お尋ね」とは全く異なる、法律に基づく正式な手続きです。

通常、税務調査は「任意調査」と呼ばれ、調査官が納税者のもとを訪れて帳簿などを確認します。その際、原則として調査の開始日時、場所、対象税目、対象期間などが電話で事前に通知されます。顧問税理士がいる場合は、税理士に連絡が入ります。

「任意」という言葉が使われていますが、納税者には調査に協力する必要があり、正当な理由なく調査を拒否したり妨害したりすると罰則が科される可能性があります。

なお、現金商売で売上をごまかしているなど、特に悪質で証拠隠滅の恐れがあるケースでは、事前通知なしに調査官が訪れる「無予告調査」が行われることもあります。

パターン3:税金を払い過ぎている場合は連絡がこない

最も注意すべきなのがこのパターンです。
医療費控除の適用漏れや、生命保険料控除の記載忘れなど、本来よりも税金を多く納めている(還付金が少なくなっている)場合、税務署から親切に「払い過ぎですよ」と連絡が来ることは絶対にありません。

連絡がなくても安心は禁物!税金の時効とは

「確定申告から数ヶ月経ったけど、何も連絡がないから大丈夫だった」と安心するのはまだ早いです。税務署が申告内容の誤りを指摘し、追加で税金を課すことができる期間は法律で定められており、数年後に連絡が来る可能性も十分にあるからです。

  • 原則3年:期限内に確定申告書を提出した場合の間違い。
  • 原則5年:期限後申告や無申告の場合。税務調査は、一般的に過去3~5年分を対象に行われます。
  • 7年:偽りその他不正の行為、つまり意図的な脱税があった場合。

「時効まで待てば大丈夫」と安易に考えるのは大きな間違いです。
税務署が納税を求める「督促状」を送付すると、その時点で時効のカウントはリセットされます(時効の更新)。事実上、時効の成立によって納税を免れることは不可能です。間違いに気づいたら、時効を待つのではなく、速やかに正しい手続きを行うことが必要です。

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絶対に知っておくべき4種類のペナルティ【税率・計算例つき】

確定申告の誤りを修正申告する場合、本来納めるべき税金(本税)とは別に、ペナルティとして「附帯税」が課されることがあります。附帯税には主に「加算税」と「延滞税」の2種類があり、その税率は納税者の対応次第で大きく変動します。

このペナルティ制度は、単なる罰則ではなく、「自主的かつ速やかな修正を促す」という国税当局の明確なメッセージが込められています。税務署から指摘される前に自ら修正すればペナルティが軽くなる一方、意図的な不正や放置には厳しい税率が適用されます。

ペナルティの種類内容税率(2025年8月時点)軽減・免除のポイント
延滞税納税の遅れに対する利息に相当する税金年2.4% ~ 8.7%(変動あり)1日でも早く納税することで金額を抑えられる。
過少申告加算税期限内申告で税額が過少だった場合の罰金0% ~ 15%税務調査の通知前に自主的に修正申告すれば0%
無申告加算税期限内に申告しなかった場合の罰金5% ~ 30%税務調査の通知前に自主的に期限後申告すれば5%に軽減。
重加算税意図的な脱税(仮装・隠蔽)に対する最も重い罰金35% ~ 50%適用されると他の加算税は免除されるが、税率が格段に重い。

① 延滞税:納税の遅れに対する利息

延滞税は、法定納期限までに税金を納付しなかった場合に、その遅れた日数に応じて課される、利息に相当するペナルティです。修正申告で追加の納税額が発生した場合、本来の納期限の翌日から、修正申告書を提出し納税を完了した日までの期間に対して計算されます。

計算方法

延滞税の税率は、納付の遅れが2ヶ月を超えるかどうかで変動する二段階制です。

  • 納期限の翌日から2ヶ月以内
    年率「7.3%」または「延滞税特例基準割合+1%」の低い方。
  • 納期限の翌日から2ヶ月を経過した後
    年率「14.6%」または「延滞税特例基準割合+7.3%」の低い方。

<注意>延滞税の税率は特例基準割合により、毎年変更される可能性があります。
    
具体的な税率については、最新情報を国税庁のHPでご確認ください。

計算例

追加で納める税額が50万円で、法定納期限(3月15日)から90日後(6月13日)に納付した場合(特例基準割合1.4%で計算)

  1. 最初の61日間(3/16~5/15)の延滞税
    500,000円×2.4%÷365日×61日​=2,005円
  2. 残りの29日間(5/16~6/13)の延滞税
    500,000円×8.7%÷365日×29日​=3,456円
  3. 合計延滞税額
    2,005円+3,456円=5,461円
    → 最終的な延滞税額は100円未満が切り捨てられるため、5,400円となります。

このように、延滞税は1日単位で増え続けます。
すぐに対応することが、自身の損失を最小限にする方法です。

② 過少申告加算税:申告額が少なかった場合のペナルティ

過少申告加算税は、期限内に提出した申告書の税額が本来より少なかった場合に課されるペナルティです。この税金が課されるかどうかは、納税者がどのタイミングで修正申告を行うかで大きく変わってきます。

税率

  • 0%(不適用)
    税務署から調査の事前通知を受ける前に、自主的に修正申告した場合。自ら誤りを正せば、このペナルティはかかりません。
  • 5%または10%
    税務調査の事前通知を受けた後、調査官から具体的な指摘を受ける前に修正申告した場合。追加税額のうち「当初の申告税額」と「50万円」のいずれか多い金額までの部分は5%、それを超える部分は10%となります。
  • 10%または15%
    税務調査で誤りを指摘された後に修正申告した場合や、税務署から更正処分を受けた場合。追加税額のうち「当初の申告税額」と「50万円」のいずれか多い金額までの部分は10%、それを超える部分は15%となります。

この税率の違いは、「正直に早く申し出た者」が報われる仕組みになっていることを示しています。

③ 無申告加算税:期限内に申告しなかった場合のペナルティ

無申告加算税は、正当な理由なく法定申告期限までに確定申告をしなかった場合に課されるペナルティです。

税率

こちらも、自主的に申告するかどうかで税率が大きく異なります。

  • 5%
    税務調査の通知を受ける前に、自主的に期限後申告をした場合
  • 15% 、20% 、30%
    税務調査で指摘されてから期限後申告をした場合。
    納付すべき税額のうち50万円までは15%、50万円超300万円以下の部分は20%、300万円を超える部分は30%となります。

※注:300万円超の部分に対する30%の税率は、令和6年(2024年)1月1日以後に法定申告期限が到来する申告から適用される、より厳格化された税制改正後のものです。

④ 重加算税:悪質な仮装・隠蔽に対する最も重いペナルティ

重加算税は、単なる計算ミスや解釈の間違いではなく、意図的に税金を免れようとした「仮装・隠蔽」行為があった場合に、上記の過少申告加算税や無申告加算税に代わって課される、最も重いペナルティです。

「仮装・隠蔽」とは、二重帳簿の作成、売上の除外、架空の経費計上、証拠書類の破棄・改ざんといった悪質な行為を指します。

税率

  • 35%:過少申告の場合(過少申告加算税に代えて適用)。
  • 40%:無申告の場合(無申告加算税に代えて適用)。
  • さらに、過去5年以内に無申告加算税や重加算税を課されたことがある場合、税率が10%加重され、最大で50%になることもあります。

重加算税が課される事態は、単なる申告ミスではなく「脱税事件」として扱われることを意味し、社会的信用にも関わる深刻な問題となります。

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申告ミスを防ぐために!個人事業主・青色申告者が特に注意すべき点

ペナルティを回避する最善の方法は、言うまでもなく、最初から正確な申告を行うことです。ここでは、特に間違いが発生しやすいポイントを、納税者のタイプ別に解説します。

全員に共通するよくある間違い

所得の種類にかかわらず、多くの納税者が陥りがちなミスです。

医療費控除の計算ミス

治療目的ではないサプリメントや健康食品の購入費、美容目的の施術費用などを誤って含めてしまうケースです。対象となるのはあくまで「治療または療養に必要な医薬品の購入の対価」です。

配偶者控除・扶養控除の適用誤り

控除対象となる配偶者や親族の合計所得金額が基準額(例:配偶者控除は48万円)を超えているにもかかわらず、誤って控除を適用してしまうケースです。パート収入などを正確に把握することが重要です。

副業・フリマアプリ収入の申告漏れ

給与所得者が副業で得た所得(年間20万円超)や、生活用動産以外のものを継続的に販売して得た利益などを申告し忘れるケースが増えています。これらの収入も課税対象となる可能性があります。

個人事業主が陥りやすい経費・売上の間違い

事業所得を計算する個人事業主は、売上と経費の計上において特有の間違いを起こしやすい傾向があります。

売上計上のタイミング(発生主義の誤解)

会計の原則は「発生主義」です。
これは、サービスを提供したり商品を販売したりした時点で売上を認識する考え方です。しかし、実際にお金が入金された日(入金主義)を基準に売上を計上してしまうと正しい申告とは言えません。例えば、12月に提供したサービスの代金が翌年1月に入金された場合、その売上は12月(当年分)のものとして申告しなければなりません。

経費にできないものの計上

事業とプライベートの境界が曖昧になりがちな個人事業主は、経費の範囲を誤解しやすいです。

  • 個人的な支出:友人や家族との飲食代、事業と無関係な旅行費用などは経費になりません。
  • 経費にできない税金:所得税、住民税、国民健康保険料、国民年金保険料は事業上の経費ではなく、個人の生活に関わる支出(または控除対象)です。

家事按分の計算ミス

自宅兼事務所の家賃や水道光熱費などを経費にする「家事按分」は、客観的かつ合理的な基準で行う必要があります。「なんとなく3割」といった曖昧な基準は税務調査で否認されるリスクが高いです。事業で使用している床面積の割合や、使用時間など、明確に説明できる根拠を用意しましょう。

減価償却の誤り

10万円以上のパソコンや車両などを購入した場合、一括で経費にはできず、定められた耐用年数にわたって分割して経費化(減価償却)する必要があります。この耐用年数を間違えたり、そもそも減価償却を忘れたりするミスが考えられます。 ※注:青色申告者であれば、30万円未満の資産を一括で経費にできる「少額減価償却資産の特例」という制度があります。

関連記事:「なんでも経費」は危険な誤解!個人事業主の経費の基本原則  |ほまれ税理士法人

青色申告の特典を失うミス

青色申告は、最大65万円の特別控除や赤字の繰越など、節税面で大きなメリットがありますが、控除額が減額されたり、承認が取り消されるケースもあるので注意が必要です。

65万円控除が10万円に減額されるケース

青色申告の最大のメリットである65万円控除は、以下の要件を満たさないと、自動的に10万円控除へと大幅に減額されてしまいます。

  • 申告期限を過ぎてからの提出
    最も多く、そして致命的なのがこのケースです。たとえ1日でも遅れれば、他の要件をすべて満たしていても、控除額は10万円に引き下げられます。
  • 必須書類の不備
    複式簿記で記帳し、その結果である貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)を確定申告書に添付することが65万円控除の絶対条件です。貸借対照表を添付し忘れたり、内容が空欄だったりすると、控除額は10万円(または55万円)となります。

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青色申告の承認自体が取り消されるケース

さらに深刻なのが、青色申告の承認そのものが取り消されるケースです。この場合、申告は白色申告として扱われ、65万円控除はもちろん、赤字の繰越(純損失の繰越控除)といった青色申告の特典がすべて適用できなくなります。

取消事由
  1. 帳簿書類の不提示
    税務調査の際に、帳簿書類の提示を正当な理由なく拒否した場合。
  2. 悪質な仮装・隠蔽
    売上隠しや架空経費の計上など、重加算税の対象となるような悪質な不正が発覚した場合。
  3. 2期連続の期限後申告(法人のみ)
    法人の場合、2事業年度連続で期限内に申告しなかった場合、青色申告の承認が取り消されます。

一度承認が取り消されると、1年間は青色申告の再申請ができません。
青色申告者にとって、節税メリットを受け続けるためには、基本をしっかり守ることが何よりも大切です。

それでも税務調査の連絡が来たら

どんなに気をつけて申告していても、税務調査の連絡が来る可能性はゼロではありません。しかし、調査がどのように進むのかを事前に理解し、専門家の助けを借りれば、落ち着いて対応することが可能です。

税務調査の基本的な流れ

任意調査の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 事前通知
    税務署から納税者本人または顧問税理士に、調査日時や対象期間などを知らせる電話連絡が入ります。
  2. 日程調整
    納税者側の都合を考慮して、調査実施日を調整することができます。この段階で税理士と相談し、立会いのスケジュールを確保します。
  3. 書類の準備
    指摘された対象期間(通常3~5年分)の総勘定元帳、領収書、請求書、契約書、預金通帳など、関係書類一式を準備します。
  4. 実地調査
    調査官が事務所や店舗を訪れ、事業内容に関するヒアリングから始まり、帳簿書類の詳細な確認が行われます。期間は通常1~2日間です。
  5. 調査後の交渉と結果通知
    調査官が問題点を指摘し、納税者側と見解をすり合わせる交渉期間に入ります。最終的に、「申告是認(問題なし)」「修正申告の勧奨(自主的な修正を促される)」「更正処分(税務署が税額を決定・通知する)」のいずれかの結果が通知されます。関連記事:税務調査とは?【完全ガイド】いつ来るか・流れ・対策を税理士が解説  |ほまれ税理士法人

税理士に立会いを依頼する3つの大きなメリット

税務調査の連絡が来たら、税理士に相談することをおすすめします。
税理士の立会いには、費用以上の大きなメリットがあります。

  1. 安心して調査に臨める
    税務調査は多くの人にとって非日常的な出来事であり、強いプレッシャーがかかります。税理士が間に立つことで、何を準備し、どのような質問が想定されるかを具体的にアドバイスしてくれるため、安心して調査に臨めます。
  2. 専門家として調査官と交渉できる
    税法の解釈は非常に複雑です。知識のないまま調査官とやり取りをすると、税務署の言い分をそのまま受け入れてしまい、自分にとって不利な結果になる可能性もあります。税理士は税法の専門家として、調査官の指摘に対して法的な根拠をもって反論・交渉し、納税者の正当な権利を守ります。これにより、払いすぎの税金やペナルティを防ぐことにつながります。
  3. 追加の税金を減らせる可能性がある
    税理士の的確な交渉により、指摘された問題点が減少し、結果として追加で納める税金が大幅に少なくなるケースも珍しくありません。税理士に支払う報酬を大きく上回る節税効果が期待できます。関連記事:税務調査は過去何年分?原則「3年」、最大「7年」の法則を解説します |ほまれ税理士法人

まとめ:間違いは誰にでも起こる。重要なのはその後の迅速・誠実な対応

確定申告の間違いは、決して珍しいことではありません。重要なのは、その後の対応です。本記事で解説したポイントを改めてまとめます。

  • 間違いに気づいたらやり直しは可能です。まずは落ち着いて、自分の状況がどの修正手続きに当てはまるかを確認しましょう。
  • 税務署からの連絡を無視するのは最悪の選択肢です。電話や「お尋ね」文書は、本格的な調査に進む前の警告と捉え、誠実に対応しましょう。
  • ペナルティは、自主的な行動で軽くできる仕組みになっています。特に、税務調査の通知前に自ら修正申告すれば、過少申告加算税はかかりません。

確定申告や税務の問題は専門的で複雑ですが、正しい知識があれば、過度に恐れる必要はありません。ですが、万が一税務調査の対象になってしまった場合は、一人で対応するのは心細いものです。その際は、私たちのような専門家に相談することも考えてみてください。

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確定申告の間違いでお悩みの方、税務調査の連絡が来て不安な方は、一人で抱え込まずに私たち専門家にご相談ください。ほまれ税理士法人では、あなたの状況に合わせた最適な解決策をご提案し、税務署との対応を全面的にサポートします。

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この記事を書いた人

税理士/近畿税理士会所属/税理士登録年2005年/登録番号102807/会計システムの開発エンジニアとしてキャリアをスタート。その後、大阪市内の税理士法人での勤務を経て2005年に税理士として登録し、個人事務所を開業。法人化などを経て、現在はほまれ税理士法人の代表を務める。 「後世に誇れる仕事をする」を理念に、これまで2,000社以上の顧問先を支援。企業のライフステージに合わせた総合的なコンサルティングを提供している。

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